試合解説

BNPパリバ・オープン 男子シングルス3回戦 西岡良仁 vs F・オジェ・アリアシム

男子テニスツアーBNPパリバ・オープン開催中、男子シングルス3回戦、西岡良仁選手 vs F・オジェ・アリアシム選手が行われました。

結果は、西岡良仁選手がフルセットで勝利しました。

2年ぶりのベスト16進出です。壮絶な戦いとなったこの試合に学ぶものは、西岡選手のメンタリティと一つの戦略を信じて戦い抜くこと。

試合の解説と一緒に説明します。

BNPパリバ・オープン 男子シングルス3回戦 西岡良仁 vs F・オジェ・アリアシム 試合内容

第1セット 6(2)-7(7) F・オジェ・アリアシム

お互いキープで続き、ダイプレークへ。

0-1 西岡選手のサーブ。

オジェ・アリアシム選手は連続2ポイントミニブレイクに成功。

どちらもアリアシム選手の強打に押されて、ネットにかけてしまいます。

0-3

その後もアリアシム選手の強力なサーブとストロークでポイントを奪われ、セットを失います。

第2セット 6-4 西岡良仁

0-0 西岡選手のサーブから始まるこのセット。

いきなりブレイクされてしまいます。

第1セットの勢いそのままに、アリアシム選手の強力なストロークが良く入ります。

その後はキープが続いた2-3 アリアシム選手サーブで西岡選手がブレイクに成功します。

アリアシム選手の強力なストロークに対して、粘り強くラリーを返す西岡選手。

浅くなったボールをアプローチからネットに出てきたアリアシム選手のボレーを、俊敏なフットワークからカウンターでポイントを取りました。

これでゲームカウント3-3。

西岡選手がサーブをキープした後のゲームカウント4-3 アリアシム選手のサーブ。

見事なリターンから、アリアシム選手のバックに高くコントロール。

それを嫌がって早いタイミングで踏み込んで打球していきますが、

甘くなったボールを西岡選手がさらに攻め立てます。

このゲームの最後は、アリアシム選手のフォアハンドのミスでブレイクに成功。

西岡選手がリードをしました。

5-3 西岡選手のサービングフォーザセット。

ここでアリアシム選手の再び強打が光り、西岡選手を攻めていきブレイクに成功。

5-4 アリアシム選手サーブ。

このセット3回目のブレイクに成功する西岡選手。

セットを奪い返した瞬間、思わず雄叫びをあげました。

第3セット 7(7)-6(5) 西岡良仁

今度は西岡選手の勢いが止まりません。

3回のブレイクに成功した5-1西岡選手サービングフォーザマッチ。

誰もが勝利を確信した瞬間、アリアシム選手が覚醒します。

それまではバックの高い打点で打たされ、ラリーのテンポも西岡選手に支配されていました。

『このゲームを取られたら負ける』と思ったからか、アリアシム選手のショットが正確性が高まります。

力強いショット+正確なコントロールで見事ブレイク。

その後もキープブレイクと4ゲーム連取します。

ゲームカウント5-5からお互いキープが続いて、再びタイブレークへ。

西岡選手がアリアシム選手のバック側に高いボールが少しでも甘くなったら、回り込んでフォアハンドで強打してきたアリアシム選手。

4-5 アリアシム選手サーブ

甘くなったリターンを、アリアシム選手はフォアハンドでクロス。

西岡選手がバックで深く打ったボールを、アリアシム選手のフォアハンドはアウトしてしまいます。

5-5 アリアシム選手サーブ

リターンを返したその後のラリーで再び西岡選手がアリアシム選手のバックを狙う。

しかしアリアシム選手が回り込んでフォアハンド。

それがサイドアウト。

6-5 西岡選手のサーブ。

攻撃していくアリアシム選手。

フォアハンドでストレートへの強打がネットにかかり、そのまま勢い良くベースラインを飛び越えてアウト。

これでゲームセットです。

西岡良仁のメンタルと戦略

メンタル 絶対に諦めない

1stセットを取られ、2ndセットの最初のゲームをブレイクされても、粘り強くプレーし、チャンスを待ちました。

アリアシム選手の力強いサーブと強力なストロークに劣勢になる場面が多かったです。

ですが、西岡選手は諦めずに全てのボールを追いかけ、返球していきます。

相手の圧倒的なパワーや攻撃にいつかチャンスが来ると信じて

プレーする西岡選手のメンタルは、同じテニスをやっているものとして、とても尊敬します。

戦略 相手のバックハンドへ高いボールを送る

アリアシム選手の強力なフォアハンドを避けて、バックハンドに高いボールを打つようになった西岡選手。

実際、バックハンドも強力でライジングで踏み込んで打つショットにたびたびポイントを失っていきました。

そこであえてタイミングを外すように緩めのボールと、縦に変化するトップスピンで打球位置をずらす作戦に出ました。

これが功を奏し、アリアシム選手のミスが少しずつ増えてきます。

第2セットから、その攻撃が顕著になりましたが、第1セットでも同じボールを打ってました。

しかし、第2セットから執拗にそれを打ち続け、アリアシム選手のメンタルが壊れるまで打ち込んでいました。

一般プレーヤーも、相手を崩す作戦が一つでも見つかっているなら、そこを攻め続けることで活路を見出すこともあります。

BNPパリバ・オープン 男子シングルス 西岡良仁選手の4回戦はいつ?

対戦相手は世界ランキング130位のM・ケクマノビッチ選手です。

3/13現在、まだ日程は決まっていません。

西岡選手の活躍を期待し、応援しましょう!

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