男子テニスツアーABNアムロ世界テニス・トーナメント1回戦が行われました。
第1シードの錦織圭選手はPH・エルベール選手と対戦。
結果は3-6、6-1、6-4とフルセットの末、勝利しました。
この試合の見どころは、
全豪オープンテニス2019以降の錦織選手の調子はどうかというもの。
結果でいえば、第2セットからは良いプレーでした。
どんな内容だったか、解説していきます。
目次
1、PH・エルベール選手ってどんな選手?
世界ランキング36位(シングルス)、出身はフランス、27歳。
前年度のABNアムロ世界テニス・トーナメント準優勝者です。
先の全豪オープンは、シングルスは3回戦でM・ラオニッチ選手に敗退。
ただ男子ダブルスでは、優勝しています。
過去にはダブルスで、
全仏(2018)、全英(2016)、全米(2015)で優勝しているので、生涯グランドスラムの達成者です。
ダブルスランキングでは4位の選手です。
サーブが強力なオールラウンダーです。
2、試合の様子
各セットの見どころを解説していきます。
2.1 1stセット3-6、3-3のリターンゲームが山場
3-3でブレイクチャンスを握った錦織選手。
ここまでショットが甘く、相手の攻撃を凌ぎきれない場面が多く、
フラストレーションも溜まっている。
しかしここで、デュースを何度も繰り返したが取りきれず。
3-4のサービスゲームで、エルベール選手の強力なリターンで押し切られ、逆にブレイクされてしまいます。
エルベール選手の、サービングフォーザセット(サービスゲームを取ればセットが取れるゲーム)で、強力サービスで押され、セットを落としてしまいます。
2.2 2ndセット6-1、4-1 ブレイクポイントで錦織選手圧巻のプレー
2ndセットは一転。激しい打ち合いの中で、錦織選手、優勢のまま展開していきます。
第2ゲームでブレイクして、
ゲームカウント4-1 30-40 錦織選手のリターンゲームのプレーが、素晴らしかったです!
まさに、『ショットメーカー』!
全てフォアハンドで展開していきます。
①リターンを逆クロスに深く
②センター付近に返ってきたボールを相手のフォアに深く
③クロスに返ってきたフォアを短めのクロスに
④再びクロスに返ってきたボールをショートクロスで走らせる
⑤もう一度クロスに返ってきたボールをダウンザラインのオープンコートにエース
いかがでしょうか?
この5つのショットの肝は、
①〜⑤同じボールが一つもないんです。
全て自分から変化を加えて、明日のタイミングを奪い、走らせるように展開していきました。
錦織選手の攻撃的なプレーの代表と言える展開でした。
2.3 ファイナルセット6-4 最終ゲームにドラマが
ファイナルセットでエルベール選手が、サーブアンドボレーを混ぜながらプレーしてきました。
第2ゲームでブレイクに成功した錦織選手。
その後ブレイクは出来ませんでしたが、自身のサービスゲームはブレイクポイントを握らせずポイントを重ねていきます。
しかし5-4 錦織選手のサービングフォーザマッチでドラマが起こります。
一つ目、15-0 錦織選手の強力なフォアハンドがサイドラインギリギリに入ったボールを、なんとか追いついたエルベール選手がロブで返球。
グランドスマッシュの体勢に入り、力強く打とうとしましたが、無情にもネットにかかり、ポイントを失ってしまいます。
その後もポイントを取られてしまい、ブレイクポイントを握られてしまいます。
なんとかデュースに持ち込みましたが、またしてもドラマが。
お互い強力なショットの応酬の中、錦織選手が得意なバックハンドをダウンザラインに打ちます。
決まったと思いましたが、走りながらのスライスでストレートに返すエルベール選手。
錦織選手はオープンコートのクロスに打ちますが、戻ってきたエルベール選手がカウンターでダウンザラインに打ち込みます。
あまりの鮮やかさに、錦織選手は走ることもできずポイントを失います。
嫌な状況で再びブレイクポイントを握られますが、攻撃し続ける錦織選手にたまらずミスが出るエルベール選手。
再びデュースになった後は、錦織選手が攻め続け、なんとかゲームをものにし、勝利しました。
3、2回戦はE・ガルビス選手と対戦。対戦はいつ?
元世界ランキング10位、現在84位のガルビス選手。
攻撃なプレーが持ち味の選手です。
全豪オープンでは、初戦で途中棄権してしまいました。
今大会は、1回戦をストレートで勝利しました。
今のところ2回戦の予定は決まっていません。
2/14追記
日本時間2/15 3:30以降の試合開始となりました!
対戦をお楽しみに!