戦術・戦略

歴代最高のテニス漫画BREAK BACK 9,10巻!ダブルスの3つの戦略を学ぼう

歴代最高のテニス漫画BREAK BACKがますます盛り上がりを見せています。

 

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9巻、10巻はダブルスの試合が描かれています。

しかもまだ試合は終わってません。

試合の内容が濃く、その都度その都度チャンスとピンチが入れ替わります。

正直今までテニス漫画を読んできて、こんなに面白いダブルスの試合は初めてです

今回は9巻、10巻の内容から一般の方にもお勧めするダブルスの戦略、楽しさのポイントをお伝えして来ます。

この記事を読んで、ダブルスをより楽しんでもらえたら最高です。

※ネタバレ注意です。

歴代最高のテニス漫画BREAK BACK 9,10巻!ダブルスの戦略3つの大切なこと

 

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まずは、今回の記事で伝えたい、ダブルスの戦略についてです。

試合の中で描かれているので、特に一般プレーヤーにも覚えてほしいのが、

・アレーコートは捨てて、シングルスコートで戦う

・内→外に狙う

・大事なポイントで決断する

です。一つずつ解説します。

アレーコートは捨てて、シングルスコートで戦う

基本的な考えです。

シングルスコートを狙うことにより、サイドアウトが少なくなります。

テニスはミスが多いほうが負けます。自分のミスを減らすためには、狙う箇所は大事です。

ちなみにアレーコートは約1メートル弱あります。

アレーコートを狙ってミスが増えるより、確実に入りやすいシングルスコートを狙って相手を崩すのがセオリーです。

内→外に狙う

『センターセオリー』という言葉があります。

真ん中に打って、その後空いた外側を狙う。

シングルスコートを狙うことと同様に、真ん中がミスが少なく攻撃しやすいからです。

そして真ん中に打てば、どちらかの選手(または2人とも)真ん中に寄り、外のスペースが空きます。

次は外に打てば決まりやすいです。

大事なポイントで決断する

シングルスよりも、サーブ・リターンのポイント率が高いのがダブルスの特徴です。

ダブルスコートを二人で守ることで、オープンスペースが狭い傾向です。

どれだけサーブ・リターンで優位に立てるかが、ダブルスではゲームを取るカギになります。

甘いリターンは前衛に取られて、打ち込まれます。

その為、どんなサーブを打つか、どんなリターンを返すかが、ポイントの大半を占めます。

サーブのコースやスピード、前衛のポーチ、リターンの返球の仕方など、ポイントが始まる前に打ち合わせやサインプレーをしておき、先手のプレーを出来るか鍵になります。

ここは後述しますが、アイフォーメーションも大事なポイントで決断を迫られる作戦の一つです。

サーバー側はポジションを攪乱し、リターン側の対応を悩ませます。

歴代最高のテニス漫画BREAK BACK 9,10巻!内容※ネタバレ注意

さて、ここで9、10巻の内容を書いていきます。

インターハイ神奈川予選4回戦を戦う成陵高校はダブルスを五十嵐と河野ペアで出場します。

相手は、蒼志学園の藤堂と大塚ペア。

9巻では0-2 0-30とリードされたところから始まります。

9巻 成凌高校の逆襲

蒼志学園にリードを奪われています。

五十嵐渾身のジャンピングサーブが決まり、この試合初めてサービスキープ出来るかと思いましたが、相手は緊張で身体が動かない河野にボールを集めます。

五十嵐・河野の連携が取れず、結局このサービスゲームを落としてしまいます。

0-3 蒼志学園 大塚サーブ

ここは藤堂のサインプレーにより、あっさりとキープされてしまいます。

絶対絶命の0-4 河野サーブ

ダブルフォルトで 0-15となり、諦めムードが出たとき、チームメイトの丸山が叫びます。

『河野裕太!お前何もしてねぇじゃん!』と激を飛ばします。(実際の試合でやったらペナルティです)

河野はその言葉に『何で捨て駒扱いされた奴に言われなきゃならねえんだ』と開き直って、サーブを全力で打ちます。

 

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相手の構え、ダブルフォルト関係ありません。

その全力サーブでサービスエースを連発し、迎えた40-30。

河野の全力サーブを、何とか返した大塚。そこで待っていたのが五十嵐。

『ここで決めなきゃ男じゃねぇ』

と、強い気持ちでポーチボレーを打ち、サービスキープします。

1-4 藤堂サーブ

全く歯が立たなかった藤堂のサーブを、成陵高校の逆襲が始まります。

それは紗季のアドバイス、「やられる前にやる」

意味が分からない河野ですが、五十嵐は納得した様子。

そこから、藤堂のスピンサーブが跳ね上がる前に対応する、SABR(セイバー)を決める五十嵐

SABR=ロジャーフェデラーが超近距離で行うリターンダッシュのことです。

超反応とタッチセンスがないと出来ないSABRを決める五十嵐に、動揺する藤堂。

0-15。

2度目のSABRも決めて、ポイントを奪っていく成陵高校。

大事な30-30

3度目のSABRかと思われたその時、五十嵐はSABRをフェイントに使い、ロブを選択。

藤堂、大塚は面食らい、焦って返球したのを、河野五十嵐の攻撃でポイントを奪われてしまいます。

圧倒的不利な状況から30-40とブレイクポイントを握った成陵高校。

次はまだポイントを獲得していない河野のリターンです。

10巻 アイフォーメーションと戦略

河野のリターンでポイントを取り、ブレイクに成功した成陵高校。

次の五十嵐のサーブもキープし、3-4で迎える蒼志学園大塚のサーブです。

ここで、アイフォーメーションをしてきます。

 

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アイフォーメーションとは、サーバーと前衛が真ん中一直線に並ぶ形で、サーブを打ってから2人が横にずれる陣形です。

リターンはまっすぐに打つか、クロスに打つか相手の動きに対応しなければいけません。

 

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活路を見いだせず、キープされてしまい、ゲームカウント3-5。

河野のサーブも返され、攻めきれない成陵高校は0-30まで追い込まれてしまいます。

もうここまでかと誰もが思ったとき、河野が「五十嵐、次、俺がエースを取るよ」と宣言します。

次のポイント、河野はスライスサーブを打ち、宣言通りエースを取ります。

河野のスライスサーブで攻めていく成陵高校は、このゲームをキープし、ゲームカウント4-5にします。

続いて、蒼志学園藤堂のサービスゲーム。

相手のアイフォーメーションを崩せない成陵高校は紗季のアドバイスが飛びます。

「攻略を考えた時点で相手の土俵」

「こっちは相手を考えずに決め打ちで良い」

そして、ゲームに入り、何とか藤堂のサーブを返す、成陵高校は今までと明らかにラリーの返球が上がっています。

リターンが甘くなっても、次のボレーに食らいつき、甘いボールはカウンターで決めていきます。

ポイント30-30で、SABRをする五十嵐。

甘くなったリターンを大塚がボレーするが、またも河野が跳ね返します。

全員がボレーに出て、藤堂がバックボレーを打とうとしたとき、五十嵐がネットに素早く詰め、またもカウンターでポイントを取ります。

30-40のブレイクポイント、

何とかリターンした河野のボールをまたも大塚がボレー。

そしてまたまたカウンターで決める五十嵐。

ついにはブレイクに成功します。

その裏では紗季がアドバイスをしていました。

それは、相手の戦略を完全に読んでいたのです。

その戦略が、

前述した『アレーコートは捨ててシングルスコートで戦う』『内から外の連携でポイントを取る』です。

その戦略を見抜き、実行した成陵高校はついにゲームを振り出しに戻しました。

歴代最高のテニス漫画BREAK BACK 9,10巻!ダブルスの戦略を学ぼうまとめ

 

テニス漫画BREAK BACKの9巻、10巻の内容とダブルスの戦略について解説していきました。

まとめると、

・ダブルスの3つの戦略

『アレーコートは捨ててシングルスコートで戦う』

『内から外を狙う』

『大事なポイントで決断する』

・9巻、10巻の内容

9巻:0-4から巻き返す成陵高校。河野の覚醒と五十嵐のSABR

10巻:アイフォーメーションと戦略

となっています。

特に、五十嵐と河野の試合中に成長する姿と、10巻最後の戦略を知ってからのラリーは見応えあります。

ぜひ読んだことない人は読んでください。