テニスで一番打つショット言えば、フォアハンドストロークです。
プロ選手の9割が利き手の片手で打球しています。
フォアハンドストロークは片手のほうが力強いボールが打ちやすいです。
なぜか?
両手よりも片手のほうが、スイングを大きくしやすいからです。
軟式テニスのフォアハンドストロークをご覧ください。
大きなラケットを引く動作から思いっきりぶっ叩いています。
だから1テニスプレーヤーとして、フォアハンドストロークを片手で打つことは当たり前です。
ですが、子どもを教えるテニスコーチとしては疑問が残ります。
結論から言うと、『最初の2か月は両手でプレーするほうが良い』と思っています。
その理由を解説していきます。
この記事を読んでほしい人は、
・子どもを教えているテニスコーチ
・自分の子どもがテニスを習っているがなかなか上達せず悩んでいる親
・テニスを習わせようと思っているがどのスクールが良いか分からない親
です。参考になれば幸いです。
目次
1、両手ストロークの良いところは面が安定すること
実は子供に限らず大人でも、片手のフォアハンドストロークよりも両手のバックハンドストロークのほうが得意という方はいらっしゃいます。
私が勤めるテニススクールでもそういう生徒さんは多いです。
その理由はとてもシンプルです。
両手のほうがラケットの面が安定するからです。
以前、子どもがストロークを上達しない理由でラケットをセットした際の手首の形について解説しました。

両手のほうがこのラケット面を作る手首の形を最初に作れば、面が安定し上手く打ちやすくなります。
2、昔と違って子どもの力が弱くなっている
そして逆に言えば、片手だと面が不安定になりやすいのです。
それは、外で遊ぶことが少なくなってきて、子どもの力が弱くなっているからです。
その力とは掴む力です。
家でゲームやスマホ・タブレットなど、外で遊ばなくても楽しく過ごせます。
そういうインドア派の子どもたちは運動はもちろん、何かを掴むことすら減ってきています。
だから、テニスを始めたばかりの子どもたちは、ラケットの面を安定させることが難しく、フォアハンドストロークが苦手に思う子どもも多くいるのです。
3、テニススクールに習う多くの子どもが週に1回のプレーヤー
私が勤務しているテニススクールに通う多くの子どもたちは、週に1回、大体1時間のテニスを楽しんでいます。
親御さんがテニススクールに通わせる理由は、
・子どもがテニスをやりたい
・親が子どもに運動させたい
が大多数を占めます。
週に1回1時間のテニスを楽しく過ごすためには、狙ったところに打てて、ラリーが繋がり、ゲームで勝てると楽しいです。
大人も同じですね。
ラケット面が安定して、ボールが狙ったところに飛ばしやすい両手の方が、始めから楽しみやすいです。
4、こんな子は最初からフォアハンドストロークは片手で良い
とはいえ、片手で練習した方が良い子どももいます。
一つは、
・片手でも面が安定する力があること
前述した通り、両手よりもスイングを大きくしやすい片手は力強く打ちやすいです。
もともと片手でも面が安定しているなら、両手にする必要はありません。
二つ目は、
・週に2回、2時間以上テニスをする
こういった子どもは自然と力がついてくる為、最初上手くいかなくても徐々に面が安定して、コントロールが付いてきます。
ただし、あまりにも違ったフォームだとその癖がついてしまうので、形は気をつけた方がいいでしょう。
5、まとめ
今回の記事は子どものフォアハンドストローク、最初の2ヶ月は両手をオススメしました。
・面が安定するとコントロールがしやすい
・子どもの掴む力が弱くなっている
・テニススクールに通う子どもの多くは週に1回、1時間プレーする
・片手の方が良い子どもは、もともと面が安定しているか、週に2回2時間以上テニスをしている
ぜひ参考にしてみてください。
5/6追記
先日幼稚園生クラスで、上級クラスのスクール生のお子様が、フォアハンドを両手でプレーさせていました。
聞くと、「ラケットがふらついているから」とのことでした。