戦術・戦略

テニス試合に勝つ戦略③ポジションを考える 常にコート中央に戻るは嘘

戦略シリーズ③ポジションを考えることについて解説します。

ポジションをどこに取るかは、ゲームにおいて、大切です。

1歩ポジションが違うだけで、ピンチとチャンスが入れ替わるのがテニスです。

チャンスを作るためのポジションを今回は4つのポイントでお伝えいたします。

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1、テニス試合に勝つ戦略③ポジションを考える (1)絶対基本、相手の狙うコースに対する中央に立つ

まずポジションについてテニススクールで指導することは、『打ったら元のポジションに戻る』ことです。

理由は、動かされた際に、そのまま構えては反対側がガラ空きになるためです。

ズバリですが、これは間違いの指導となります。

正しくは、相手の打球コースに対して中央に立つこと、です。

どういうことか。

例えば、シングルスをしていて、相手がコート中央から打つ場合と、サイドラインから打つ場合、想定するコースが違います。

そうすると、コート中央から打つ場合のポジションはコートの真ん中になりますが、もしサイドラインから打たれる際のポジションはこうなります。

「えっ、たったこれだけ?」と思う人も多いと思いますが、そうです。

たった、これだけです。

たった1歩の違いが大切になります。

1歩の違いはラケットのスウィートスポットと、ラケットのフレームぐらい差があります。

2、テニス試合に勝つ戦略③ポジションを考える(2) 確率の低いところは捨てる

先ほど、打たれる想定コースの中央に立つことを基本と言いましたが、もう一つ大切なことは、狙われるコースに入る確率です。

前回の戦略記事②相手を動かす、で説明しました。

サイドラインに沿ってストレートに打つダウンザラインは、ネットが高く、ベースラインまでが短いため難しいショットとなります。

テニス試合に勝つ戦略②相手を動かす シングルス上級者3つの戦術

その理由で、相手がそれも分かっていれば、シングルスサイドラインからストレートに打つ確率は、グッと低くなります。

その確率は、こちらがスライスショットを打って、低いボールを打つ状況であればなおさら低くなります。

そうした時にクロスに来るであろうと、ポジションをさらに一歩寄っておくと余裕があり、チャンスを演出することが出来ます。

その代表例として、バック側にスライスショット→相手もクロスに安全に返す→回り込んでフォアハンドでストレートに打つ。

この戦術はこういう理由があるからです。

ちなみに、テニス漫画BREAK BACKの第5巻で確率の低いところは捨てる戦略がありました。

それは、インターハイ予選1回戦、シングルス2のテニス素人の五十嵐涼平が、砂入り人工芝コートでフットワークに苦しんでいた試合で、主人公の上條紗季コーチが「半径1mは動くな」と指示を出します。

つまり、両サイドは完全に捨てました。

相手もそれに気づきますが、緊迫した場面で端のコースを狙うのは難しいです。

1回戦を勝利するきっかけとなりました。

歴代最高のテニス漫画!!『BREAK BACK(ブレークバック)』5巻発売!

3、テニス試合に勝つ戦略③ポジションを考える(3) 相手の性格を考える

さて、上記2つが基本的な考え方になります。

ここからは上級編です。

しかし、上級者になるとお互いそれを分かっているから、どうやってミスせず、しかも相手の予想を外すか考えてプレーします。

例えば、先ほどのバック側にスライスショットの話です。

こちらはなんとかしてダウンザラインに打って、相手の予測を外したいです。

もちろん強打するとミスの可能性があるので、スピン量を増やして、安全なボールで打ちます。

これだけで相手は、『あれ、この人セオリー通り打ってくれないな』と思い、ポジションを考え直さなければいけなくなります。

これを見せた後に、同じようにシチュエーションで、こちらがクロスに打っても回り込まれる確率は下がるでしょう。

このように相手の性格やパターンを考えて、外すだけで相手のポジションが悩み、ピンチを減らし、チャンスを増やすことが出来ます。

4、テニス試合に勝つ戦略③ポジションを考える (4)前後のポジションを考える

さて、今までは相手の左右のコースな付いて多く言及しましたが、最後は前後についてです。

戦略①ラリーを繋げるでも書きましたが、ミスを減らしたければ後ろのポジションを立つ方が返球しやすくなります。

だから相手がチャンスボールを打ち込むときだけは、ポジションを下げるという人も多くいます。

逆にポジションを前にするときは、自分が攻撃したいとき。

その最たる例がネットプレーに出ることです。

またストローク戦でも、ベースラインギリギリに立つと、相手の打球が短くなった時にネットの違いところで攻撃しやすかったり、左右の動く幅が狭くなるので、動く範囲が短くなります。

もちろん、その分早いテンポでラリーをし続けなければいけないので、非常に精度が求められますが、ポジションを考える上で重要なことの一つです。

5、テニス試合に勝つ戦略③ポジションを考える 常にセンターに戻っちゃダメ!まとめ

ポジションを考える

(1)想定コースの中央に立つ

(2)確率の高いところを守る

(3)相手の性格を考える

(4)前後のポジションについて

もちろん、ショット別でポジションを考えることも必要ですが、まずはこの4つの基本を試してみてください。

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