SNSで話題にあったWilsonの新しいストリング『NXT SOFT』をご紹介します。
初めて打った感想としては、確かに『柔らかいな』と感じましたが、正直違いを感じられるほどではなかったです。
これは、現役のテニスコーチとしてなかなか致命的ですが、このブログで嘘をつくわけにもいきません。
なぜ違いを感じられなかったのか、NXT SOFTのテクノロジーも含めてまとめていきます。
目次
NXT SOFT(#1000分の3秒を5秒に)を現役テニスコーチが打ってみた最初の感想
詳しくは各ショットにおいて書いていますが、まず思ったのは、
『これ柔らかいストリングだけど、他の柔らかいストリング何が違うんだろう・・・』でした。
確かに良かったんですが、ウイルソンのほかのストリングとの違いが明確に分かりませんでした。
試したのがNXT SOFTのみ打球しただけなので、同じラケット、同じテンションで他のナイロンストリングと試してみたいです。
それが正直な感想でした。
だからタイトルに書いてある通り、『#1000分を3秒を5秒に』というネーミングほどの良さは分からなかったです。
NXT SOFTのコンセプト#1000分の3秒を5秒にはストリングとボールが当たる時間
その話題になったのはWilsonが付けたネーミング『#1000分の3秒を5秒に』という言葉です。
これは、ストリングとボールが当たる時間の事を指しています。
どんなプロの選手でも、どんなラケットとストリング・ボールを使っていても、ストリングとボールは1000分の3秒しか触れていません。
1000分の3秒とは0.003秒です。
・・・短いと思う間に、ストリングから離れていますね。
その1000分の3秒を5秒にするということは、今までどんなメーカーも成しえなかったことです。
というか、1000分の3秒と1000分の5秒に明確な違いがあるか、素人には分かりませんね。
これは、テニスにかなり詳しい人に向けた表現であり、また時間を示すことでインパクトを与えようとしたと予想されます。
『#1000分の3秒を5秒に』NXT SOFT NXTとの比較と秘密
『ウイルソン史上最もソフトなストリングを作る!』ということで、2年間開発に時間をかけたとのことです。
それがこのNXT SOFTですが、NXTというウイルソンでも23年の長い歴史があるストリングの柔らかいバージョンとなっております。
NXTよりも30%高い伸縮性能があり、衝撃吸収性が10%高い数値を表しています。
そのテクノロジーとしては、NXTよりもポリウレタンという素材を10%多く使い、芯糸の周り繊維を26%多く使用したものになります。
これが#1000分の3秒を5秒にするストリングの秘密です。
『#1000分の3秒を5秒に』NXT SOFT 試打した感想
使用ラケット:BLADE100L V7.0
テンション:45ポンド
以下、各ショットの感想です。
[インプレ] 2019 BLADE(ブレード)シリーズ紹介記事
『#1000分の3秒を5秒に』NXT SOFT のストローク
打った瞬間に、『あっ、確かに柔らかい』と感じました。
新作BLADEの柔らかさを感じつつ、ストリングの柔らかさをさらに感じました。
ボールのホールド感が強く、掴んでから離すような感触があります。
スピンをかけた際は、ボールがひっかかる感じはないです。
のっかる感じが強いので、フラットからスライス系が伸びる印象です。
『#1000分の3秒を5秒に』NXT SOFT のボレー
ボレーを打った感触はより乗っかる感じが強いので、狙ったところよりもボールが飛ぶ傾向が強くなりました。
ラケットがBLADEで飛びを抑えやすいモデルだったので、私にはちょうど良く感じました。
ただ、掴む感じが強くなるので、少し上に飛ぶケースが多く、ボレーを短く打つことや、低く打つことが難しかったです。
だから少し面の向けを垂直にすることや、スライス回転でボールの高さを調整するとちょうど良かったです。
『#1000分の3秒を5秒に』NXT SOFT のサーブ
打った瞬間に、「おぉー飛ぶ!」「柔らかい!」と思いました。
ストローク、ボレー同様に柔らかい打球感でボールが一伸びしていきます。
フラットだけじゃなく、スライス、スピンも若干ボールが飛んでしまうので、回転を多くかけるとちょうど入るようになりました。
ただ、回転を増やすことはかすれたあたりも多く出てしまったので、上手くコントロールは尽きませんでした。
『#1000分の3秒を5秒に』NXT SOFTを使用しているプロ選手は?
今のところ発表されていないようです。
また分かり次第、更新していきます。
『#1000分の3秒を5秒に』NXT SOFTを使用した人たちの感想
『#1000分の3秒を5秒に』NXT SOFTまとめ
・柔らかいストリングであることは分かったが、他の製品との明確な違いは正直分からなかった。・1000分の3秒とはストリングとボールの接触時間 それを長くするくらいソフトなストリングを作りたい・ウイルソンが2年間かけて作ったストリング。
・ウイルソンで長い歴史を持つストリング:NXTよりも伸縮性能、衝撃吸収性が高い
・試してみると、各ショットボールが飛ぶから、スピンで調整することが必要
・SNSの声は好印象
[試打インプレッション]#賢いストリング『LXN SMART125』は非常に柔らかいストリングだった!